SPWM 電圧源コンバータの IGBT 損失を計算する-KBA236568
- RSS フィードを購読する
- 新着としてマーク
- 既読としてマーク
- ブックマーク
- 購読
- 印刷用ページ
- 不適切なコンテンツを報告
Translated by: NXTY_Shibata
Original KBA: Calculate IGBT losses for a SPWM voltage source converter – KBA236568
SPWM 電圧源コンバータの IGBT 損失を計算する-KBA236568
KBA236566 の続きとして、このドキュメントの内容を理解する前に KBA235666 をお読みください。
三相IGBTベースの電圧源コンバータは、3つの相に対して3つの同一のレグで構成されます。各相の電流と電圧の波形は、位相の遅れがあります。従って、導通損失とスイッチング損失は、図1に示すように、単相を念頭に置いて計算できます。
図1 三相電圧源コンバータのフェーズレグ
コンバータの総損失は、3倍して計算できます。i(t) >0の場合、図1のT1とD2は動作可能です。T1とD2の電流波形をそれぞれ図2と図3に示します。従って、i(t) >0の場合、正の半周期中のT1とD2の電力損失を計算します。
図2 VSI(電圧源インバータ)におけるIGBT(T1)の電流波形
図3 VSIにおけるダイオード(D2)の電流波形
IGBTの接合部温度は1周期でほぼ一定であるため、計算中は接合部温度が一定に保たれていると仮定できます。
図4 SPWMスキーム
コンバータが線形変調モードで動作していると仮定すると、変調指数m、周波数ω、AC電圧と電流間の位相遅れρ、図 4のデッドタイムtd、IGBTの導通時間(∂T)とダイオードの導通時間(∂D)1スイッチング期間中のTsは、次のように計算できます:
現在の方程式を次のように仮定します:
1 スイッチング周期の IGBT 導通損失は、次のように表すことができます:
式(6)は次のように書き直すことができます:
となるところの
そして
VCE0とRTは、図1に示すように、デバイスのデータシートから決定できます。
同様に、ダイオードの導通損失は次のように計算されます。
となるところの
そして
Vd0とRDの値を計算するには、デバイスのデータシートを参照してください。
IGBTの1スイッチング周期でのスイッチング損失は
接合部温度が出力波形の1周期にわたって一定であると仮定します。スイッチング期間中のVDCも一定であり、スイッチング損失はICのバラつきに依存します。デバイスの電流波形を図3に示します。
fsをスイッチング周波数とすると、IGBTのスイッチング損失と逆並列ダイオードの逆回復損失は、次のように記述できます。
EOn、EOff、およびErecは、式(8)から計算された平均電流値で、デバイスのデータシートから決定できます。IGBTのスイッチング損失とダイオードの逆回復エネルギー損失は次のように計算できます。
注:Infineon IGBT FF1200R12IE5Pを使用したSPWM電圧源コンバータのIGBT損失計算の例については、KBA236569を参照してください。