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EiceDRIVER™ ゲートドライバIC。ハーフブリッジ構成でハイサイド電源を駆動する非絶縁型ソリューション - KBA236398

EiceDRIVER™ ゲートドライバIC。ハーフブリッジ構成でハイサイド電源を駆動する非絶縁型ソリューション - KBA236398

Infineon_Team
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Translated by: NXTY_Nagata

Original KBA: EiceDRIVER™ gate driver IC: Non- isolated solution to drive high-side power supply in half bridge co...

KBA236394の投稿に関して、以下について補足説明します。

この回路は、ブートストラップコンデンサ、抵抗、ダイオードを直列に接続したものです。この回路は、ソース/エミッタ点が遷移したときに、ハイサイドスイッチを正常に動作させるために、ハイサイドスイッチにバイアス電圧を供給するために使用されます。この回路は,ハイサイドスイッチを駆動するための簡単でで低コストなソリューションの1つです。

この回路の主な目的は、ハイサイドスイッチの動作時に、エミッタまたはソース端子に対して非常に高いゲート電圧が要求されるを避けることです。この要件を満たすために、ハイサイドにコンデンサを置き、遷移中も適切な基準を与えることでゲート電圧を補完します。ボトム/ローサイドスイッチがONの時、ブートストラップコンデンサは設定された電圧レベルに従って充電されます。ローサイドのスイッチがオフになると、充電されたコンデンサはそのエネルギーの一部をハイサイドのスイッチに放電し、ソースまたはエミッタを基準とするゲートにおける、より高い電圧を得ることができます。

下図は、ローサイドスイッチのON/OFF時のコンデンサの充電・放電経路を示したものです。

Figure 1 The capacitor's charging path.png

          図1  The capacitor's charging path

Figure 2 The capacitor's discharge path.png

        図2 The capacitor's discharge path

上図に2種類の異なるIC(ハーフブリッジゲートドライバIC製品)を選んだ主な理由は、同じ端子に対して異なる名前を付けていることを知ってもらうためです。参考までに端子名の対比を以下に示します。

上図では、VddVcc端子、VBHb端子、VSHs端子です。

 

コンデンサを選択する際の注意点

・コンデンサの容量値が適切でない場合,デューティサイクルやパワー素子のオン時間に制限を受けることがあります。ブートストラップ回路 (C, R) の時定数とシステムの応答時間との動的な応答に以下のような影響があります。

- デューティ比が低い時に、ブートストラップの時定数が大きくなるため、システムの応答が遅くなります。

- 同様に、デューティ比が高い場合は、応答が速くなります。

 下式にその関係を示します。

equation_1.png ・・・式1

・ブートストラップコンデンサが必要とする電荷は、Vdd/Vccピンに接続される大きなバイパスコンデンサから得られます。原則として、バイパスコンデンサは、ブートストラップ充電時間中にCap.VDD/Cap.VCCが完全に放電しないように、ブートストラップコンデンサの10倍以上の容量が必要です。

・低ESLESR値、低熱係数で精度が良いSMD積層セラミックコンデンサで、Vcc/Vddの少なくとも2倍の電圧定格を持つものを使用することを推奨します。

・コンデンサの容量値が小さい場合、UVLOが発生する可能性が高くなり、容量が大きい場合、逆回復時間が長くなるに伴いリップル電圧が低くなり、充電開始時または短い充電時間での充電電流も大きくなります。

充電電流とブートストラップコンデンサの関係は以下のようになります。

equation_2.png・・・式2

 

ブートストラップ抵抗を選択する際の注意点

・抵抗の役割は、起動時にブートストラップコンデンサの充電電流とVb-VsピンのdV/dTを制限することです。この抵抗は慎重に選択する必要があります。そうでないと、コンデンサの項で述べたように、ダイナミック・レスポンスに影響を与えます。式-1より、Cboot = 0 Vで起動する場合、抵抗の値が大きいと充電時間が長くなり、起動時間が長くなることが明確です。

・選択する抵抗は、起動時に消費されるエネルギーに耐えられるもので、インダクタ値が低いものを選ぶ必要があります。エネルギーは下式で見積もることができます。

equation_3.png・・・式3

 

ブートストラップダイオードを選択する際の注意点

・ダイオードの目的は、例えばVbootからVcc/Vddへの逆方向の導通を止めることです。逆方向回復時間が短く、PN接合部の容量が小さく、電圧降下が小さいダイオードを選ぶことが重要です。

・一般的に推奨されるダイオードは、ショットキーダイオード(CooL SICショットキーダイオード)またはその他の高速リカバリーダイオードです。

・これらのダイオードの定格電圧は、DCリンク電圧より高くすべきです。理由として、ハイサイドスイッチON中にエミッタまたはソース点が+DC電圧になり、ダイオードに高い逆電圧が印可され、それ自体を逆バイアスするのに十分に高速でなければならないためです。

・遷移中、特に始動時に、ダイオードは高い過渡電流が印可されるので、そのような状態に十分耐える能力が必要です。

・もし逆回復中にダイオードが発振すると、回路レイアウト上の他の寄生成分が増幅され、VsVb 端子に高い発振が発生し、結果としてUVLO 保護がかかるか、場合によっては IC が破壊される可能性があります。

 

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