能力が不一致の時のUSB PDネゴシエーション – KBA231916
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Translated by: keni_4440091
Original KBA: USB PD negotiation during mismatch of capabilities - KBA232916
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PDネゴシエーションは、シンクが最も高いPDOから開始し、自身の能力に従って電圧に一致するソースPDOを探すことで発生します。
ソースPDOの電流により、2つの事が発生します。
- ソースPDOの電流がシンクの動作電流よりも大きい場合、ソースPDOは自身の動作電流で要求を送り、同じ電流を流します。
- ソースPDOの電流がシンクPDOの動作電流よりも小さい場合、前述のソースの動作電流と、セットした「能力不一致」ビットの要求を送ります。
パワー供給仕様書 R3の6.4.2.3章では以下のように記載されています。
シンクが、ソースにより提供される能力からのパワー要求を満たせない場合に能力不一致が発生します。この場合、シンクは提供される能力からの有効な要求を行い、「能力不一致」ビットをセットします。
シンクが、このビットを設定されてアドバタイズされた能力への応答にリクエストデータオブジェクトを返信してきた場合、ソースが供給できない電力をシンクが要求していることを示しています。これは、使用不可能な電圧か、または使用可能電流量かのどちらかの原因である可能性があります。この時点で、ソースは要求メッセージの中の情報をSink_Capabilitiesメッセージの内容と組み合わせて使用する事ができ、フル動作のためのシンクで必要な電圧および電流を確認できます。
これらの動作が実行される場合、有効な要求メッセージは以下を意味します。
- オブジェクトポジションフィールド:最後に受診したSource_Capabilitiesメッセージの中のオブジェクトへの参照が含まれます。
- 動作電流/電力フィールド:Source_Capabilitiesメッセージの中で提供される最大電流/電力以下の値が含まれます。
- Givebackフラグが「0」に設定されている場合、最大動作電流/電力フィールドがあることを示しています。
- 能力不一致ビットが「1」に設定されている場合:
- 最大動作電流/電力フィールドには、Object Positionフィールドで参照されたようなSource_CapabilitiesメッセージのPDOで提供される最大電流/電力よりも大きな値を含む場合があります。これは、提供されているよりもより大きい電流/電力が必要であることを示すシンクを有効にします。シンクに異なる電圧が求められる場合、そのSink_Capabilitiesメッセージにより示されます。
- 能力不一致ビットが「0」に設定されている場合:
- 最大電流/電力フィールドには、Object Positionフィールドで参照されたようなSource_CapabilitiesメッセージのPDOで提供される最大電流/電力以下の値を含みます。
4. GiveBackフラグが「1」に設定されている場合、つまり、最小動作電流/電力フィールドがある場合:
- 最小動作電流/電力フィールドには、動作電流/電力フィールドよりも小さい値を含んでいます。
シンクとしてBCRを使用した例:
この例は、以下を要求します:
3) CY4533 EZ-PD バレル接続変換(BCR)評価キット
セットアップのブロック図:
ソース 1 PDO使用可能: 5V@3Aおよび10V@3A
図1. ソース 1 PDO能力
BCRシンク要求:12V
使用可能なソースPDOは5Vおよび10Vだったので、ネゴシエート電圧はPD仕様に準拠した10Vでした。
図2. BCRシンク能力不一致および要求
使用可能なソース 2 PDO:5V@ 3A および13V@ 3A
図3. ソース 2 PDO 能力
BCRシンク要求:15V@3A
使用可能なソースPDOは5Vおよび13Vだったため、ネゴシエート電圧は13Vです。
図4. BCRシンク能力不一致および要求