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cross mob
NXTY_Iwanami
Level 4
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Distributor - NEXTY (Japan)
5 likes given 10 questions asked 25 sign-ins

こんにちは。

BTT6010-1ERAについて、お客さんから以下の質問を受けています(それぞれの数字は少し変えてあります)

どなたか回答出来ますでしょうか。

 

【質問】

周囲温度:80℃、電流値:10.6A、通電時間:10sという条件で作動させた場合、

部品がどれだけ発熱するかを机上計算したいと考えております。

この場合データシート記載のどの特性データを使えば良いでしょうか。

また、どのように計算すればよろしいでしょうか。教えて頂けますと助かります。

 

何卒よろしくお願い致します。

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1 解決策
Takashi_O
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250 sign-ins 250 replies posted 100 solutions authored

@NXTY_Iwanami 様、

弊社Communityをご利用いただきありがとうございます。

最終的な到達温度はボード条件により異なりますので、特定の条件下での簡易的な卓上計算の方法について説明させていただきます。

①デバイス損失の算出
まず初めに想定されるデバイス中での損失について計算いただく必要がございます。
Pd = Ron_max x Id^s
= 22mohm x 10.6A x 10.6A
= 2.472 W

ここでの注意点はRonは温度とVsによる変化することがある点になります。一般的には簡易化のため、温度は最高温度150C、電圧はVs > 10Vと仮定して、Datasheet記載の最大値となる22mohmを使用いたしました。 

TakashiO_2-1699271615314.png

 

②使用する熱抵抗の決定

今回10sのシングルパルスと仮定して、10sパルスが印可された場合の想定熱抵抗を過渡熱抵抗図より読み取る必要がございます。下記にてご覧いただけます通り、10sシングルパルス適用時の想定熱抵抗は概ねRthjaと近い値となります。よくある想定発熱想定時の問題点は、このRthjaが周囲状況(例えばボードのサイズ、銅箔量)に依存して大きく変化する可能性がある点となります。

TakashiO_0-1699271422492.png

その問題点に対して、本デバイスは基板中の銅箔サイズとRthjaの変化の参考例が記載されております。このグラフによりますと概ね400㎜^2の銅板面積を持つPCBに接続された場合は概ね40C/W程度のRthjaになると想定できます。今回は厳しい条件となりますので400㎜^2以上の接続があると仮定します。

TakashiO_3-1699271886549.png

③Tjの簡易計算

今回周辺温度Taは80Cとのことでございますので、①で求めた損失と、②で仮定したRthjaよりTjを算出いたしますと、

Tj  = Rthja x Pd + Ta = 40C/W x 2.472W + 80C = 178.9C

となりますので、簡易計算上はTj定格を超過する可能性があることを示しております。
ただ、そこまで大きく超過しているというレベルではないため、詳細に計算すれば実際にはピーク温度150C以下となる可能はございます。詳細な計算についてはシミュレーション等を用いて検討を行う必要があり、工数がかかりますので、今回の方法はあくまで初期段階の要素検討時にご検討いただける簡易計算としてご認識いただければ幸いです。

何卒、宜しくお願い致します。

 

 

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2 返答(返信)
Takashi_O
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@NXTY_Iwanami 様、

弊社Communityをご利用いただきありがとうございます。

最終的な到達温度はボード条件により異なりますので、特定の条件下での簡易的な卓上計算の方法について説明させていただきます。

①デバイス損失の算出
まず初めに想定されるデバイス中での損失について計算いただく必要がございます。
Pd = Ron_max x Id^s
= 22mohm x 10.6A x 10.6A
= 2.472 W

ここでの注意点はRonは温度とVsによる変化することがある点になります。一般的には簡易化のため、温度は最高温度150C、電圧はVs > 10Vと仮定して、Datasheet記載の最大値となる22mohmを使用いたしました。 

TakashiO_2-1699271615314.png

 

②使用する熱抵抗の決定

今回10sのシングルパルスと仮定して、10sパルスが印可された場合の想定熱抵抗を過渡熱抵抗図より読み取る必要がございます。下記にてご覧いただけます通り、10sシングルパルス適用時の想定熱抵抗は概ねRthjaと近い値となります。よくある想定発熱想定時の問題点は、このRthjaが周囲状況(例えばボードのサイズ、銅箔量)に依存して大きく変化する可能性がある点となります。

TakashiO_0-1699271422492.png

その問題点に対して、本デバイスは基板中の銅箔サイズとRthjaの変化の参考例が記載されております。このグラフによりますと概ね400㎜^2の銅板面積を持つPCBに接続された場合は概ね40C/W程度のRthjaになると想定できます。今回は厳しい条件となりますので400㎜^2以上の接続があると仮定します。

TakashiO_3-1699271886549.png

③Tjの簡易計算

今回周辺温度Taは80Cとのことでございますので、①で求めた損失と、②で仮定したRthjaよりTjを算出いたしますと、

Tj  = Rthja x Pd + Ta = 40C/W x 2.472W + 80C = 178.9C

となりますので、簡易計算上はTj定格を超過する可能性があることを示しております。
ただ、そこまで大きく超過しているというレベルではないため、詳細に計算すれば実際にはピーク温度150C以下となる可能はございます。詳細な計算についてはシミュレーション等を用いて検討を行う必要があり、工数がかかりますので、今回の方法はあくまで初期段階の要素検討時にご検討いただける簡易計算としてご認識いただければ幸いです。

何卒、宜しくお願い致します。

 

 

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NXTY_Iwanami
Level 4
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Distributor - NEXTY (Japan)
5 likes given 10 questions asked 25 sign-ins

  様

返信いただきありがとうございます。

自分の中できちんと理解できていなかったため、Ronが温度とVsによる変化すること等注意点も含め解説いただきとても理解が深まりました。考え方について顧客にもShareさせて頂きます。

普段は質問がある際は別の窓口にて回答を頂いておりますが、今回は他の方にも参考になりそうなことや、今後お客さんにコミュニティを勧めるに当たり自分も活用した方がいいという考えからこちらで質問させて頂きました。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

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